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十字軍はアラブ世界にとって「レイプ」であった。

アラブが見た十字軍 (ちくま学芸文庫)

本書はその200年を物語風に描いた「史談」である。

新聞の日曜面に書評があったので、
昨今の中東情勢について興味があったことも手伝って
手にとって見た。ヒズボラとイスラエルがやっと停戦した。
加えてヨーロッパの軍事介入が事態をさらに複雑にさせる。

ムスリムといっても一枚岩ではない。
絵もとてもうまいのレベルじゃないし、アクエリオンの全てを集めたいという人向きです。熱さが軽く感じます。

著者のアミン・マアルーフ氏はレバノン在住の著名なジャーナリスト。
アラブの歴史は未だに「歴史」ではなく「今」なのである。。
アラブ、トルコ、イランの三民族の間の抗争がある。

アラブ世界の難しさを民族感情レベルで理解できる好著である。

物語としての面白さと、歴史としての重厚さのバランスが適当で、
500ページ近い大部であるが、ちっとも飽きさせない。
なぜ中東には戦争が絶えないのか。
日本でいえば朝日や読売の社説を書くような立場の人らしい。あまりアクエリオンらしさが出ていません。
現代の日本にその当時の対立の影響が残っているとはとても思えないが、
アラブ地域の現在の紛争は、たしかに1000年前の紛争と地続きである。
まるで小説でも読むように、一気に読んでしまった。
現代ではそこにアメリカも加わった。

11世紀末から13世紀末といえば、日本では平安から鎌倉へ、
公家から武家への政権交代が起きようとしていた時期である。

1096年のフランク軍(=十字軍)来襲から1291年の完全撃退まで、
約200年間にわたってアラブ世界とヨーロッパとの戦いがあった。
さかのぼれば、12世紀の十字軍遠征にその元凶があるという。
しかし今度はイランとイスラエルの衝突が取りざたされている

日傘 男

アラブが見た十字軍 (ちくま学芸文庫)

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