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ナース、奈々の気まぐれ生活について
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三億円事件を背景にした、せつないラブストーリー
![]() | 初恋 |
三億円強奪事件というのは、1968年12月10日に偽白バイ警官が現金輸送車から、府中東芝工場社員のボーナス約三億円(現在の貨幣価値で80億円)を盗み取った事件のことです。
この事件、誰かが人質に取られたわけでも、誰かが負傷したわけでもなく、盗まれた三億円も保険会社がカバーしたので、ボーナスは翌日、全員に支払われました。捜査費9億円をかけても犯人は見つからずに迷宮入り。誰も傷ついたわけではなかったので、痛快な話として人々の話題をさらったそうです。映画、テレビドラマ、小説などの題材にもよく取り上げられています。
この物語は、実行犯だった女子高生が当時を振り返る私小説という形で描かれています。
出生のいきさつ、忌まわしい過去、居場所のない”家”…。どこにいても居心地の悪さを感じ続けていた主人公のみすずは、ふとしたことで新宿のジャズ喫茶に通うようになります。
学生運動の盛んだった時期、そこで初めて「仲間」と呼べる人々に出会い、灰色の生活に淡く色がさしたかのようにみすずの曇りがちだった表情にも笑顔が出るようになります。
そんな中、にぎやかな仲間のうちで、ひとりいつも涼しい顔をしている岸に”勝負”の計画への協力を求められます。みすずは、「おまえが必要だ」というひとことで参加を決め、ただ必要とされていることが嬉しくて計画をやりとげちゃいます。
自覚のない岸への淡い想い、時の流れとともに散っていく仲間たち、懐かしいような切ないような、それでいてなんとなく寂しい感じがとてもいいです。
お話としては、人間関係などの部分で素人くさい脚色が多いし、文章もあまり上手ではないなぁと感じますが、それがまた、何らかの形で彼女がこの事件にかかわっていたんだろうなと感じさせるからいいのかもしれません。
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